イタリア旅行、もう計画立てられましたか?今回は、“永遠の都"ローマで生まれた、伝統的なパスタ料理 スクリージオ (Scrigniò) について詳しくご紹介します。ローマを代表するこの料理は、その名の通り「宝箱」のような味わいを提供します。濃厚な風味とクリーミーなテクスチャが織りなす、まさに至福の一皿と言えるでしょう。
スクリージオとは?
スクリージオは、ローマの伝統的なパスタ料理で、平打ちパスタに、豚ひき肉、ベーコン、チーズを合わせた濃厚なソースをかけていただきます。特徴的なのは、ソースに卵黄がたっぷり混ぜ込まれていること。これがスクリージオ独特のクリーミーさとコクを生み出します。
スクリージオの歴史
スクリージオは、19世紀後半にローマで誕生したと言われています。当時、ローマの人々は、シンプルな食材を巧みに組み合わせ、栄養価の高い料理を作ることが得意でした。スクリージオもまた、そんな伝統を受け継いだ、家庭的なパスタ料理として生まれました。
スクリージオの味わいを紐解く
スクリージオの魅力は、何と言ってもその濃厚でクリーミーな味わい。豚ひき肉とベーコンの旨味が凝縮されたソースは、卵黄とチーズとが見事に調和し、口の中に広がる香りは格別です。平打ちパスタがしっかりとソースを絡め、噛むごとに深い味わいが感じられます。
ソースの秘密
スクリージオのソースには、以下の材料が使われます。
- 豚ひき肉: 旨味とコクを引き出すために、脂身の多い部位を使うのがおすすめです。
- ベーコン: 塩気と香ばしさをプラス。
- 玉ねぎ: 甘みと風味がソースに深みを与えます。
- 赤ワイン: ソースの風味を豊かにするだけでなく、肉を柔らかくします。
- トマト缶: ほんのりとした酸味を加え、全体のバランスを整えます。
- 卵黄: クリーミーなテクスチャと濃厚さを生み出すための重要な要素です。
パスタは平打ちがベスト!
スクリージオには、平打ちパスタである「タリアテッレ」が伝統的に使われています。その理由は、ソースがしっかりと絡むように、パスタの表面積が広いから。タリアテッレ以外にも、フェットチーネやパッパルデッレなどの平打ちパスタを使用しても美味しくいただけます。
スクリージオを食べる時の注意点
スクリージオは、濃厚で食べ応えのある料理です。そのため、前菜やサラダなどを一緒に楽しむのがおすすめです。また、ワインを選ぶ際には、赤ワインよりも白ワインの方がソースの旨味を引き立てます。特に、フルーティーで酸味の強いソーヴィニヨン・ブランなどが良いでしょう。
スクリージオを自宅で作ってみよう!
スクリージオは、比較的簡単に家庭でも作ることができます。必要な材料はスーパーなどで手に入りやすく、手順もシンプルです。
スクリージオのレシピ例:
(材料)
- パスタ (タリアテッレなど):200g
- 豚ひき肉:150g
- ベーコン:50g
- 玉ねぎ:1/2個
- トマト缶:100g
- 赤ワイン:50ml
- 卵黄:2個
- パルメザンチーズ:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩・胡椒:少々
(作り方)
- ベーコンを細かく切り、フライパンでカリッと炒める。
- 豚ひき肉と玉ねぎを加えて炒め、塩・胡椒で味付けする。
- 赤ワインを加えて煮詰め、トマト缶も加えて煮込む。
- 別の鍋にたっぷりのお湯を沸かし、パスタを茹でる。
- ソースに卵黄とパルメザンチーズを加えて混ぜ合わせる (火を止めてから)。
- 茹で上がったパスタをソースに絡め、お皿に盛り付ける。
- 好みでパルメザンチーズや黒胡椒をかければ完成!
スクリージオは、ローマの伝統と歴史を感じられる、心温まる一皿です。ぜひこの機会に、スクリージオの濃厚な味わいを体験してください。